大正月と小正月

あけましておめでとうございます。

2019年元日より、お山にはたくさんの初詣の人々が訪れました。

本門寺花峰にも例年以上に多くのお客様に御利用頂きました。

誠にありがとうございます。

さて、1月15日のことを、旧暦では、小正月と呼びます。

古くは小正月までは松の内でした(つまり、この日まで門松を飾ることができた)。

40年ほど前までは、寒中見舞いも、本来は15日過ぎに出したものです。

1月1日の門松は、年神や祖霊を迎える行事が多いのに対して、小正月は豊作祈願などの農業に関した行事、遠洋漁業に従事して正月前に陸に戻ってきた漁師さんたちが大漁祈願や安全祈願などが行われたりします。

2つ正月があることで、八百万の神にすべて対応できたものと考えられます。

小正月は、それだけでなく「女正月」とも呼ばれます。

年末年始休みなく家族のために働き続けた女性たちを休める日とも定められています。

1月14日は、「女のお歳取り」とも呼ばれます。

この時ばかりは、男子厨房に入らずではなく、その家の男衆がお料理をして、女性たちをもてなすと言ったこともあったと言われます。

女系の家では、血縁の女性たちが実家にお料理を持ち寄って集まり日頃の愚痴など語り合います。

そういう場合は、男性たちはその夜は帰ってこないのです(男性は男性が泊まる家もある)。

少子高齢化の現代、小正月(女正月)は特に祝祭日でもなくなり~以前は成人式、元日ほどその存在理由が語り継がれなくなってきています。

四季のある日本では、旧暦の中にこそ、今自分がなにをすべきか謂れがあります。

それが、年を重ねるごとに薄れていくことは、本当に寂しいことだと思われます。

人間は、もう少し、ゆっくり歩を進めてもいいのではないかなと思ったりします。

寒い冬だからこそ、身体を大切にする意味としても。

本年も本門寺花峰をどうぞよろしくお願い申し上げます。

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2019年1月6日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:日々雑感

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